宝物
市指定文化財
木造 桐竹鳳凰文華鬘 1面
華鬘は、もとインドで花を紐で連ねて装身具として貴人に捧げる風習があったが、これが後に仏前を飾る荘厳の用具となったものといわれる。

材質は、金銅・木製や牛皮(ごひ)・玉・布製などからなり、裁文式・団扇形・花つなぎ式・玉つなぎ式の諸形式があるが、我が国の華鬘は通常、金銅や木製で団扇形に瑞花瑞鳥や天女の図様を透し彫りであらわしたものが多い。

本品は、神仏習合期の鶴岡八幡宮社殿内に奉献された荘厳具と思われ、寺院に伝来する華鬘とは、形式や意匠がやや異なる。竹幹状につくった縁を団扇状につくり、その内の中央に桐樹、その両面に対向する鳳凰を配した図様を木板を切透して表現し、木地に布を着せ、薄く黒漆を塗り、その上に群青、朱の色彩に金銀の箔を押した配色の極彩色である。
中央上部の釣金具は金銅製で宝相華唐草文を毛彫であらわし、下部には金銅板の瓔珞(ようらく)が付けられている。元来は3個あったものであろうが、現存は2個で、ともに桐文をかたちどるが中央は鈴になっている。

鳳凰は、古来中国で尊ばれた瑞鳥で、梧桐に宿り竹実を食べ醴泉を飲むといい、聖徳の天子の時に出現すると伝えられている。鳳凰に桐竹を配しているのは、この伝説に基づくのであろう。わが国でも古くから瑞祥文として、この意匠が好まれたと思われる。

この華鬘の製作年代については明確でなく、室町後期から桃山期という説がある。
木造 桐竹鳳凰文華鬘イメージ

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